文化・芸術

2007.12.25

シャブ浜

落語ネタをもうひとつ。
年末に演じられることが多い「芝浜」という人情話がある。

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芝浜
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%9D%E6%B5%9C
酒ばかり飲んでいる男が芝浜で大金の入っている財布を拾う。しかし拾ったはずの財布がなくなる。妻の言葉によって「財布を拾ったこと」は夢であったと諦める。男は改心して、懸命に働き、立ち直り、独立して自分の店を構えるまでに出世する。後に妻から事の真相を知らされるという筋。実は妻が財布を隠していたのだ。 夫婦の愛情を暖かく描き、古典落語の中でも屈指の人情噺として知られる。
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古今亭志ん生
http://fujitv.cocolog-nifty.com/yose/2007/09/post_6457.html

これは、とってもいい話だ。↑の古今亭志ん生の語り口もじんわり暖かくていい。お勧めです。

ただ、この「芝浜」には立川談笑がアレンジした「シャブ浜」というのがあって、こっちも最高にいい。面白くて泣ける。初めて聞いたとき、古典をここまで壊すかというくらい壊していることに驚きつつ、最後には本当に涙を流してしまいました。お勧めです!!!!

http://fujitv.cocolog-nifty.com/yose/2007/08/post_a7eb.html

夏目房之介さんも絶賛
http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2007/11/post_3b4b.html

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http://danshou.at.infoseek.co.jp/entertain/texts/rakugo/shabuhama.html

元暴走族「横須賀爆走愚連隊じいざす」メンバーの白井ケンイチは、トレーラーの運転手。
覚せい剤に溺れている彼は、このところ欠勤がちで収入は滞り勝ちだった。

ある朝、見かねた妻カズエ(元ヤン・妊娠中)に促されてようやく出勤したが、時間を間違えていたため営業所はまだ開いていなかった。
しかたなく、いつもの公園にトレーラーを停めて時間をつぶすケンイチ。
海辺のこの公園は、集会や日の出暴走の帰りに決まってカズエと朝まで過ごした場所なのだ。
あの頃と変わらない早朝の潮風と鮮やかな日の出を味わいながら、感慨の一服。
そのとき、植え込みに置かれたスーツケースを発見する。
幼女の遺体かと思いきや、中を開けると札束がぎっしり詰まっていた。

仕事そっちのけで家に取って返し、妻と数えてみると札束は4000万円あった。
「宅配ピザとれ、宅配ピザ!あと、ジュンとヨシクンとカツシとヨーコ呼べよ。あとBJも。で、コンビニ行って酒買ってこいや。帰りに吉岡さんとこ行って10パケ譲ってもらってこい。アン?手前ェが行くんだろ、このタコ!」
遊び仲間が集まって酒と覚せい剤。デリヘルも呼んでの乱痴気騒ぎで夜が更ける。
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(ここから後はネタばれがもったいないので省略)

2007.12.24

『持参金』と『里帰り』

私は、ジョギングしながらiPodで落語を聞くのが趣味です(渋いですよねー)。

今日は、自宅がある亀戸から両国の回向院までジョギングをし、↓の二つを聞いた。『持参金』を聞いたのは2度目だけど、この柳家さん生のにぎやかな語り口は楽しかった。『里帰り』は途中で話の筋は分かってしまったけれども、それでもほろっとしてしまいそうになる、とってもいい人情話だった。

『持参金』柳家さん生
http://fujitv.cocolog-nifty.com/yose/2007/11/post_f16a.html

『里帰り』春風亭柳昇
http://fujitv.cocolog-nifty.com/yose/2007/11/post_5746.html

2007.10.17

創造的な文化の発展のために

創造的な著作物がたくさん作られ、多くの人に楽しまれ、そしてさらに創造的な作品が生まれるという循環を広げるためにはどうすればいいのか。これはとても難しい問題だ。

この問題に関連して私は、いま文化庁などが進めている著作権保護の強化に反対している。例えば3年前に↓のような文章を書いて意見を表明してきた。

■訴訟の恐れを抱かずに音楽を聞きたい
http://www.glocom.ac.jp/j/publications/2004/10/post_11.html

政府での検討は進んでいて、いよいよ著作権法改正案の国会提出が近づいてきた。それに先立ち、文部科学省の文化審議会が意見募集(パブリックコメント)を始めた。

■「文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会中間整理」に関する意見募集の実施について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BI…

今回の意見募集は、著作権者が許諾していない音楽コンテンツ等の「ダウンロード」を違法とするという議論と、iPodなどの機器に補償金を課金するという議論などが焦点になっている。ユーザーの立場からは権利者の保護が強すぎるという反対意見が多いのだけれども、権利者団体の代表者が多い審議会では権利者中心に議論が進んでいる。したがってユーザーが意見を表明する機会である今回の意見募集では、この問題は火を噴くのではないかと思う。

詳細は、

■「無許諾コンテンツのダウンロードは違法」が大勢・文化審議会小委が中間報告(日経新聞)
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITbf00002…

■私的録音録画小委員会の議論がほぼ決着しました(津田大介氏)
http://xtc.bz/index.php?ID=474

を参照するのをお勧めしたい。まとめると、著作権者が複製を認めていないコンテンツをダウンロードした場合、刑事罰はないものの「違法」となり、民事訴訟の対象にはなるようになる。日本レコード協会は、訴える可能性はあると言っている。もちろん違法なコンテンツをダウンロードしなければいい訳だけれども、 JASRACのような強力な実行部隊がいる中でそのような制度が導入されると、インターネットの利用や音楽を楽しむという行為にかなりの萎縮効果が起こるのではないかと思う。

またiPodのような録音機器に新たに録音録画補償金を課そうというのは、きちんと著作権使用料を払った音楽を楽しんでいる人には二重取りになり、著作権の無い音楽を楽しんでいる人にとっては取られ損になる。ただし、コピーや再生を細かくコントロールして課金する技術(DRM)を導入されるよりはましだ、ということでこの課金については「やむなし」という議論もあり、私もいまのところそう思っている。

それから今回の意見募集の対象外だけれども、著作権の保護期間を著作者の死後50年から70年に延長しようという議論もあり、じつはこれが著作権法関連の最大の論点になっている。

■文化審議会著作権分科会過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会傍聴記
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20070905

■著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム
http://thinkcopyright.org/index.html

誤った法律はいつでも改正すればいいのだが、実際は権利の保護を一度認めてしまうと、後でその権利を取り消すのは難しくなる。だからこそ、この議論は慎重に考えるべきだし、安易に既得権者の保護に流されるべきではないと思う。創造的な文化の発展のためには何がいいのか、よくよく考えるべきだ。

2004.11.15

新潟中越地震からの復興を願って

以前、仕事を手伝ってもらっていた今村修一郎君たち、慶応SFCの学生が新潟中越地震復興支援イベントSMILEを開催する。

実際はいろいろと苦労してるのだろうが、サイトを見ている限りでは、ぱっと演奏者を集め、市や大学の協力をとりつけ、準備は順調に進んでいる。

被害の状況を見たときに、被災した人々の力になりたい、と思うだけではなく、実際に仲間を募り、行動を起していること、そしてその気持ちを持ち続けていられることが立派だと思う。ぜひ成功して欲しい。

僕自身はこの日に別の用事があり主催者側なので参加はちょっと難しいかもしれない。とりあえず僕が今できること、としてこのブログで宣伝をすることにした次第である。