2009.06.29

Twitterと政治を考えるワークショップ


「Twitterと政治を考えるワークショップ」というイベントを開催します。明日ということで大変急な話なのですが、ご都合の付く方はぜひおいでくださいませ。

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<「Twitterと政治を考えるワークショップ」のご案内>

米国オバマ政権は現在、「ITによる透明性の向上を通じた政策過程の変革」に集中的に取り組んでおり、twitterの活用はその中心的な話題のひとつとして位置付けられています。マスメディアを通さず直接的に、随時、国民に一次情報を提供していくことにより、政府の透明性を高め、国民に理解やアイディアを求めたり行動を促した
りする政府への転換が起こっているといえます。
一方、日本では、このようなソーシャルウェア(Twitter、ブログ、SNS等)が社会に与える影響は過小評価される傾向があります。

しかし日本でも政治状況が大きく動く可能性がある中、ソーシャルウェア活用への関心は高まっており、一部の先進的な議員や政党支部等が積極的な活用に乗り出しているところです。国内の政治状況が流動的になる前のこの時期にぜひ議論をしておきたいと考え、緊急開催とはなりますが本件を企画しました。皆様のご参加をお待ちしております。

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■テーマ:Twitterと政治を考えるワークショップ

■日時:2009年6月30日(火) 19.00~21.00
■会場:国際大学グローバル・コミュニケーション・ センター
(東京都港区六本木6-15-21ハークス六本木ビル2F)
地図:http://www.glocom.ac.jp/access

■参加費:無料

■司会:
庄司昌彦(国際大学GLOCOM 講師/主任研究員) http://twitter.com/mshouji
1976年東京都生まれ。情報社会学、政策過程論、電子政府・自治体、地域情報化、
ネットコミュニティなどの分野で調査研究に従事。

■モデレータ:
山崎富美(フリーの旅人、リサーチャー) http://twitter.com/fumi
NTT、インタースコープを経てデジタルガレージへ。テクノラティジャパンの立ち上げ・運営などの事業インキュベーション、クリエイティブコモンズなどの活動に携わる。2009年1月に独立。

津田大介(ジャーナリスト) http:// twitter.com/tsuda
1973年東京都生まれ。コンテンツビジネス周辺や著作権、IT・ネットサービスやネットカルチャーをフィールドに新聞、雑誌など多数の媒体に原稿を執筆している。

■ゲスト:
橋本岳(衆議院議員) http://twitter.com/ga9_h
1974年生まれ。岡山高校、慶應義塾大学、同大学院政策・メディア研究科を経て、
1998年三菱総合研究所入社。IT政策関連の調査、IPv6普及活動に携わる。2005年9月
の第44回衆議院総選挙で、比例中国ブロックより当選。

その他、著名ブロガー等、調整中。

■概要:
ユーザがそのとき感じた事を140文字以内で投稿するミニブログサービス「Twitter」は2008年から徐々に人気を博し始め、2009年に入り爆発的なユーザの伸びを見せています。流行の震源地である米国ではオバマ大統領(当時は大統領選挙候補者)をはじめ、オプラ・ウィンフリー、シャキール・オニール、ブリトニー・スピアーズなどの
有名人、スポーツ選手が利用しているほか、CNN、New York Timesなど、メディアの速報サービスとして、またDellのように電子商取引へのゲートウェイとしての利用も始まっています。

一方、政治家がTwitterを活用する事例も米国や英国では盛んで、わが国でも徐々にTwitterを始める議員が出てきている状況です。そして、最近はイランにおける選挙結果への抗議運動にTwitterが使われているというニュースもあり、インターネットを介して連鎖しあう人々の「つぶやき」は政治的にも大きな意味を持ちうる事を示し
ています。

今回のワークショップでは、Twitterが政治の世界にもたらす可能性とその影響について、実際にTwitterを使っている橋本議員も迎えて議論していきます。


■参加申し込み
下記のサイト(下部)からお申込みください。
 http://www.glocom.ac.jp/2009/06/twitter.html

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2009.05.13

新聞にコメントが掲載されましたが、なんか色々おかしいという話

読売新聞福島版に「SNSで会津に人の輪」という、地域SNS会津Siconについての記事が掲載されました。私のコメントも掲載されています。会津Siconは先日、朝日新聞にも掲載されていましたから、知名度が上がってきましたね。応援している地域SNSが評価されるのは喜ばしいです。

SNSで会津に人の輪 勉強会、郷土料理店など成果 (読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20090512-OYT8T01346.htm

しかし、自分のコメントの部分を見てびっくりしました。確か、突然電話がかかってきて話した内容だったと思うのですが、そんなこと言ったかなぁ、というのが正直な感想です。


 地域SNSの研究を行っている国際大学グローバルコミュニケーションセンター(東京都港区)の庄司昌彦研究員によると、全国に地域SNSは500程度あるが、ネットだけでなく、実際に会員同士が会って人の輪を広げている例は珍しいといい、「会津特有の地域性が成功の原因ではないか」とする。

>全国に地域SNSは500程度あるが、

調査に基づいて、私が把握しているのは404(あるいは「約400」)と言ったはずなんだけどなぁ。念のため「ただし数え切れていないものもあるので、たとえば500個とか、もっとたくさんあると思います。」というコメントをしたと思うので、そちらが採用されてしまったようです。

>ネットだけでなく、実際に会員同士が会って人の輪を広げている例は珍しいといい、

珍しくないです。これは言ってないんじゃないかなぁ。地域SNSには「オフライン志向がある」というのは当初からの私の持論ですし、メーリングリストでも掲示板でもmixiでも「オフ会」は行われてきたわけで、何がどう解釈されてこうなったのかわかりません。

>「会津特有の地域性が成功の原因ではないか」とする。

これも、記者さんの解釈が大いに入ってるんじゃないかなぁ。会津には会津大学というIT専門の大学があったり、会津若松市役所のユニークな取り組みとか、会津にはいろいろな取り組みがあって興味深い土地である、という話はしたかもしれません。ですが、こう書かれると、会津だけが独特で成功要因を持っているように読めます。私はそんなことは思っていません(というか、そこまで会津を知らない)。

こういうときって、どうすればいいんでしょうか。

いままでもこちらの意図と少し違うニュアンスでコメントが掲載されたことはありましたが、そういう時は、自分の話が下手だったんだろうという反省をしつつ特に何もアクションを起こしてきませんでした。しかし今回はその「ずれ」が大きいので困惑しています。まずは自分の考えを公表しておくべきだろうと思い、こうしてブログに書いてみました。


※※5月14日追記※※
読売新聞にメールしたところ、担当の記者の方から電話をいただきました。取材時のメモと私の認識を突き合わせて確認し、こちらの思う通りに伝わっていなかったということを確認することができました。したがって、あの記事の私のコメントは誤りであるということをここに明記します。なお、記事は数日でウェブ上から消えてしまうそうです(もったいない!)。

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2009.05.11

「情報通信政策──2010年代の輪郭」 『智場』113号を発行しました

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国際大学GLOCOMの機関誌『智場』113号を発行しました。今回の特集は、「情報通信政策──2010年代の輪郭」というテーマです。(Amazonで販売しています!

私はいろんなところに登場しています。また私と猪狩さんとで執筆した「中国の情報通信における「強い政府」と「奔放な社会・市場」」という原稿は、GLOCOMのサイトでPDFファイルを公開しています。


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目次
■巻頭言
転換期迎えた日本のIT戦略 関口和一

■政策内容
「放送はインターネットを仲間として積極的に活用すべき」
──放送通信融合時代の放送局の役割を探す
インタビュー:元橋圭哉  聞き手:庄司昌彦+猪狩典子

回線開放政策は有効なのか
渡辺智暁

無線ブロードバンドによる設備競争のシナリオ
──WiMAX事業が直面する困難と各種無線ブロードバンド事業の概観からの分析
庄司昌彦+渡辺智暁

米政権交代──情報通信政策の改革
土屋大洋

中国の情報通信における「強い政府」と「奔放な社会・市場」(pdf)
猪狩典子+庄司昌彦

情報通信産業の国際競争力とは何か
インタビュー:今川拓郎  聞き手:砂田 薫+渡辺智暁+庄司昌彦

「テレビ放送のデジタル化」について
──米国のアナログ亭波延期と日米比較(pdf)
鬼木 甫

イノベーションを促進させるプラットフォーム戦略(pdf)
砂田 薫

岐路に立つインターネットと情報通信の未来(pdf)
上村圭介

■政策過程
情報通信の政策過程はどう変わったのか
──竹中懇~2010年を見据えて(pdf)
対談:岸 博幸×加藤創太 司会:庄司昌彦

インターネットガバナンスフォーラム
──成熟中だが不確実な未来(pdf)
アダム・ピーク

歴史からみるインターネットユーザーと政策形成過程への参加について
中川 譲

■column研究員の視点
単にモジュール化することが重要なのではない(pdf)
井上明人

■IECPレポート
学校教育情報化の最前線(pdf)
講師:新谷 隆、豊福晋平

■essay
情報通信を語るキーワード──2008年の回想と2009年の展望(pdf)
上村圭介

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2009.05.07

ICPC(情報通信政策研究会議)を開催します

5月30日に、ICPC(情報通信政策研究会議)を開催します。

情報通信政策に関心のある研究者、政策担当者、ビジネスマンの参加を募集しています。詳細は下記のウェブページをご覧ください。
http://www.icpc.gr.jp/meetings/200905.html

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■日時:2009年5月30日(土)10時半〜 
■会場:應義塾大学三田キャンパス第一校舎108教室
■参加費:1,000円

■プログラム(登壇者は調整中です)

* ネットと選挙
11:00〜13:00
o コーディネーター:西潟暢央(総務省)
* 医療情報の電子化
14:00〜16:00
o コーディネータ:吉田倫子(富士通総研)
o 登壇者:江藤宗彦(富士通総研)(参考資料:「PHRサービスの動向−米国調査報告 −」)
o 登壇者:Peter GECZY, Ph.D.((独)産業技術総合研究所)「Perspectives on European e-Health initiatives」
* ネットのガバナンスと競争政策
16:30〜18:00
o コーディネーター:楠正憲(マイクロソフト)

■ご挨拶
インターネットの到来は、情報通信政策にとっては一大転機となり、1990年代後半から多くの政策論議を巻き起こしてきました。しかし、わが国での情報通信政策論議が十分に広くなされているかというと必ずしもそうとはいえません。

というのは、政府、学界、民間(情報通信機器メーカー、通信事業者、ソフトウェア・ハウスなど)の三つの間で十分に情報が共有されていないために、(1)政府はその政策的意図が十分に理解されないまま学界や民間からの批判にさらされる、(2)学界は現実の政策立案において採用されることのない政策論議を繰り広げる、(3)民間は政策の予測がつかないまま日々の事業に取り組まざるを得ない、という問題が起きています。

学会や民間のシンポジウムやフォーラムを通じてさまざまな政策に関する意見交換が行われていますが、多くの場合、メディアへ引用されることを前提としているため、各人が組織の看板を背負った議論をせざるを得ず、個人ベースの率直な意見交換が行われていません。

そこで、若手の研究者、政策担当者、民間の有志が集まり、情報通信政策について議論するために「情報通信政策研究会議(ICPC:Information and Communications Policy Conference)」を開催することにしました。これは、毎年米国で開かれている通信政策研究会議(TPRC:Telecommunications Policy Research Conference)をモデルとしながらも、わが国の実情に合わせたものです。TPRCと異なる点は、(1)若手をターゲットとする、(2)創発的な政策論議を重視する、(3)通信政策だけではなく情報政策も含める、という点です。学会やシンポジウムのように外に訴えかけるのが目標ではなく、むしろ、率直な対話を通じて政策への理解を深め、政策の基盤となる理論を練り上げ、次世代の人材を育成する場にしたいと思っています。より良い情報通信政策を求める有志のご参加をお待ちしております。

■お問合せ
ICPCに関するお問合せは下記までご連絡ください。
ICPCプログラム委員会 メールアドレス:query2009[at]icpc.gr.jp
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ちなみに個人的には「ネットと選挙」セッションを楽しみにしています。地域SNS、地域情報化以外にも電子政府や政策過程を研究対象としているので、私は↓のような原稿を書いたりしています。

庄司昌彦 「政策形成・選挙と情報技術を使いこなす人々(1)」『情報通信ジャーナル』(2007年)
庄司昌彦 「政策形成・選挙と情報技術を使いこなす人々(2)」『情報通信ジャーナル』(2007年)
庄司昌彦 「有権者の成熟を信じ、インターネットの混沌受け入れるべき」月刊『連合』(2007年9月号)
※以前、産経新聞に「まずは、選挙公報やポスターなど、オフィシャルなものだけを選管のサイトに載せる。候補者全員を載せて、有権者は公約などを簡単に比較できる。メールでの選挙運動は最終段階でしょう」とコメントしたことがあります。選挙運動での利用検討するのはもちろんですが、せめて選挙公報、政見放送などオフィシャルな情報をネットから閲覧できるようにできないでしょうか。

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2009.04.15

研究成果報告会

うちの研究所が半期に一度やっている「研究成果報告会」という所内のイベントが、来週月曜日にあります。

持ち時間は20分なので長くはないんですが、半年間の研究成果(だけ)を発表するという制約があるので、手が抜けないというか、やや緊張します。

10月~3月に調べたことや考えたことを振り返ってみると…

・フランスの地域SNSの調査。日本の地域SNSとの設計思想や機能の違い(未来志向、ランデブー重視)。現象面での類似性(オフ会やエピソード、高齢者が多い、ビジネスモデル)。

・フランスのププラードと隣人祭りの関係。インターネットでリーチしない人への情報伝達や参加をも踏まえる必要性とそのための具体的な方法。

・地域での生活を便利にするID基盤に地域SNSが発展する可能性。官民のシステム連携、役割分担、棲みわけをどうデザインするか。

・鳥海先生@名古屋大学の研究と、そこからのヒント。地域SNS(小規模SNS)の人の繋がりは3ステップに向かう。ネットワークの形は類型ごとに異なるのではないか。盛り上がりの初期ユーザー主導型と新ユーザー主導型。

・地域SNSを活用した子育て支援や経済活性化に向けた考察

・「狭い地域・情報重視」な地域SNSはどのように成立するか。twitter型のコミュニケーションやメディア研究者からの地域SNS批判のようなものが意味するのはどういうことか。

・地域SNS運営者やコアユーザーの世代交代の必要性


いろいろ書こうと思っていたんですが、自分のためのメモになっちゃいました。意外にたくさん発見や進歩があったようです。

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2009.04.03

「森の恵みクリエイター」の養成in長野大学

長野大学が文科省教育GP(質の高い大学教育推進プログラム)として取り組む「森の生態系サービスの活用を学ぶ環境教育~地域社会と共に学ぶ森の恵みクリエイター要請カリキュラムの展開~」を、外部評価委員としてお手伝いすることになった。

先日、その打ち合わせで上田市にある長野大学を訪問し、プログラムの意図や内容などについて話をうかがってきた。

「森の恵みクリエイター養成カリキュラム」は、AUN長野大学恵みの森を舞台とした「体験型の学び」をつうじて、日本の国土の67%を占める森林を持続的に管理しながら森の恵みを再生・活用し、森の新しい価値を作り出し、地域の発展にいかすことができる人材を育てる画期的な環境教育プログラムです。 多様なバックグラウンドを持つ学生が、地域社会とのふれあいを基盤とした体験型の野外実習を通じて、自分なりの森とのかかわり方を見つけ出し、将来それぞれの社会的役割とキャリアの中で森とのかかわり続け、森の新しい価値を作り出し、森林生態系の保全と持続可能な社会づくりを推進していくことを目指します。(カリキュラムの紹介より)

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このプログラムの背景には、以前は人が利用することで「里山」として豊かな恵みをもたらしていた森林が、手入れをされなくなり荒れてきているという地域の課題がある。そこで、各自の観点、各自の仕事と「森の恵み」を関連付けて考えることができ、森を守ったり森を活用したりすることができる人を育てようということを目指しているらしい。地域に「森の専門家」を養成して少数の人々になんとかしてもらおうというのではなく、地域で住み働く多くの人々の底上げをし、意識を高めていこうということだろう。

そのために長野大学が持つ「環境」「福祉」「情報」系の学部の授業プログラムから、「森の恵みの活用」という観点で横断的に講座を抽出し、学生は自分の目的意識や関心に合わせて組み合わせて勉強をする。ほぼすべての講座には、大学が所有している森を実際に活用した体験型実習が組み込まれている。

私はおそらく「情報」面からこのプログラムに参加し評価をさせていただくことになると思うのだけれども、このプログラムの内容をうかがって、たしかに優れた内容だと思った。先生方の熱意もすばらしい。これからがとても楽しみだ。


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写真は、長野大学へ行く途中の別所線につりさげられていた「つるし雛」。とても可愛らしかった。

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2009.03.26

「本人識別ID」とプライバシー--官民はどう連携するべきか

2月に行ったシンポジウムについて執筆したレポートが日経BPのウェブに掲載されました。

「本人識別ID」とプライバシー--官民はどう連携するべきか
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090324/327081/?ST=govtech

 2009年2月16日に都内で開催されたNEC C&C財団シンポジウムにおいて、「地域の安心・安全のための情報化のあり方」と題するパネルディスカッションが行われた。本人識別IDや住民データベースの国内外の動向に詳しい専門家5人が活発な議論を交わした(庄司昌彦=国際大学GLOCOM主任研究員/講師)。

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2009.03.22

地域SNS研究会な日

 金曜日、うちの職場に地域SNS研究会の方が二人もおいでくださいました。

まず、朝一番に来てくださったのが、かみなかさん@紀伊民報(みかん)。全国フォーラムでは「地域でお金をまわすには」の分科会でお話しいただいた内容の「その後」の動きなど、いろんな話を伺いました。「みかん」では、地域SNSのコミュニティの書き込みが地域情報サイトや新聞サイト、外部のお店のサイトなどといろんな形で連動しています。地域の情報基盤になるという意味で、紀伊民報さんは地域SNSの将来形を現実化しつつあるといえます。

そして午後イチに来てくださったのが、ゆうじんさん@知創空間(全国フォーラムに協賛してくださった富士通ソフトウェアテクノロジーズ)。厚木市のマイタウンクラブの近況や、知創空間の特徴、地域SNSとナレッジマネジメントなどについて、すごく刺激的な議論をさせていただきました。蓄積したデータを有効活用するSNS、世界中から情報を集めて知るるのではなく自分の内面を知るようなウェブへの期待、なんてことを私はぺらぺらとお話ししたんですが、お役に立てたのかどうかはよくわかりません。(すみません)

そんな訳で、一日に地域SNS研究会のお客様が2件もあるという珍しい日でした。新しい情報をいただいたり、考えさせていただいたりして、いい日でした。

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2009.01.22

【1月31日開催】情報社会学会シンポジウム「「多様な情報社会」をどう捉えるか」

私が事務局・運営委員を務めている、情報社会学会シンポジウム「「多様な情報社会」をどう捉えるか」(1月31日開催)の開催告知です。

今回は招待講演として日本電気株式会社の広崎膨太郎副社長をお迎えし、イノベーションの多様性と題するお話を伺います。また、公文俊平会長、國領二郎副会長、鈴木寛参議院議員によるパネルディスカッションも行います。

GLOCOM研究員の発表も多数予定されています。
ぜひご参加ください。


【申込方法】
sympo080131@infosocio.org 宛に以下の内容をお送り下さい。
事前申込の〆切は※2009年1月28日(水)です。
※参加料金は無料です。

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1) 氏名
2) ご所属
3) 会員種別(正会員・学生・非会員)
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情報社会学会シンポジウム(第3回研究大会)
―「多様な情報社会」をどう捉えるか―
参加募集のお知らせ
http://infosocio.org/cfp_sympo_2009.html
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【開催概要・ご案内】
日時:1月31日(土)午前10時30分-18時 
会場:多摩大学品川キャンパス ルネッサンスセンター
    東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟27階
    http://renaissance.tama.ac.jp/access/index.html
主催:情報社会学会 (株)国際社会経済研究所

招待講演:
 「イノベーションの多様性」
  広崎膨太郎氏 (日本電気株式会社 副社長)

パネルディスカッション:
公文俊平(多摩大学情報社会学研究所、情報社会学会会長)
國領二郎(慶応義塾大学、情報社会学会副会長)
鈴木 寛(参議院議員)


ショートペーパー発表:
 「石破農水相ブログの運営を通じて得た知見」
  田代光輝 (ニフティ株式会社、産業技術大学院大学)

「インターネットは「憎悪増幅装置」か?」
藤田 靖 (ITコンサルタント)

研究発表:
 「通信インフラ網における技術開発の特質と技術経営課題解決手法」
   倉谷光一(早稲田大学),藤本暁,平井正活(日本コムシス株式会社)

 「テレワーク社会構築と地域活性化戦略に関する一考察」
   豊川正人,筬島専(早稲田大学)

 「独自サイバースペース・インフラとしてのコンピュータ・ゲーム ~リアル・マ
ネー・トレードと,経済システムの間~」
   井上明人(国際大学GLOCOM)

 「アラブ・イスラーム圏におけるインターネット上の新しい壁とアラブ人情報智
民」
   山本達也(名古屋商科大学)

 「日本の政府開発援助(ODA)に関する海外新聞報道の分析 ベトナムの事例から」
   戸川正人,友松篤信(宇都宮大学)

 「青少年ネット規制法と情報社会の政策形成 -ネットの安全・安心を求める政府
と市場と社会の相互調整-」
   庄司昌彦(国際大学GLOCOM)

 「社会学理論における再帰的近代化と情報化の意義」
   鈴木謙介(国際大学GLOCOM)

 「情報社会のコードと言語の多様性:ソフトウェアの多言語化に働く政治的力学」
   上村圭介(国際大学GLOCOM)

 「言語をめぐる政治がもたらす市民社会の多様性:ウィキペディアを題材として」
   渡辺智暁(国際大学GLOCOM)

 「「多様な情報社会」論序説」
   原田泉(株式会社国際社会経済研究所)

 「グローバリゼーションと世界システム内の相互作用」
   山内康英(多摩大学情報社会学研究所)
   前田充浩(Johns Hopkins University)


※プログラムの詳細は以下のページをご覧下さい。
http://infosocio.org/cfp_sympo_2009.html

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2008.11.21

情報通信政策研究会議(ICPC)参加者募集のお知らせ

12月6日・7日に、情報通信政策研究会議(ICPC)の2008年秋会合が開催されます。この会合は自主的に集まったプログラム委員会(私も委員です)が主催しているものです。情報通信政策に関心を持つ若手の研究者やビジネスマン、政策担当者が、本音で濃い議論をするのがこの会合の特徴です。(発言者を特定した議事録はとらない、などのルールがあります)

ご関心のある方の積極的なご参加をお待ちしています。


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情報通信政策研究会議(ICPC)2008年秋会合
開催概要

■日時:2008年12月6日(土)~ 12月7日(日)

■会場:VISONセンター(秋葉原 昌平橋近く)
* 部屋は原則として一人部屋です。

■参加費:

* 宿泊の場合:15,000円(BOFのお酒、おつまみの差し入れは大歓迎です!!!)
宿泊先:住庄ほてる(人形町)
* 当日のみの場合:5,000円(6日の17時以降~7日も参加される方は、夕食と宿泊施設の都合により宿泊扱いとさせて下さい。)

■申込み:sanka20081206[at]icpc.gr.jpまで、(1)お名前、(2)ご所属、(3)ご連絡先メール(4)宿泊の有無をお知らせください。

■プログラム(スピーカは調整中です)

* 12月6日(土)
12:00~14:00(昼食は済ませてご参加下さい。)
o コーディネーター:楠正憲(マイクロソフト)
o ネット規制
o 違法有害
o Blocking
o Child Safety
* 14:30~16:30
o コーディネーター:庄司昌彦(国際大学GLOCOM)
o Identity-Privacy
o Google Street View
o LifeLog
o プライバシー情報流通
o 医療情報流通
o Open-ID / DataPortability
* BOF 20:00~22:00
o ~金融恐慌は通信産業の未来にどう影を落とすのか
o モバイルビジネス研究会は官製不況をを生んだのか(政策目標ってなあ
に?)
o 融合法制の行方
o 通信の秘密
o 法の属地主義
* 12月7日(日)
9:30~12:00(住庄ほてるにて)
o コーディネーター:福島直央(三菱総合研究所)
o テレビ関連の一連の議論
o post B-CAS
o IPTV
o white space
o コンテンツ政策
o 著作権の再設計
o ネット権

■ご挨拶

 インターネットの到来は、情報通信政策にとっては一大転機となり、1990年代後半から多くの政策論議を巻き起こしてきました。しかし、わが国での情報通信政策論議が十分に広くなされているかというと必ずしもそうとはいえません。

 というのは、政府、学界、民間(情報通信機器メーカー、通信事業者、ソフトウェア・ハウスなど)の三つの間で十分に情報が共有されていないために、(1)政府はその政策的意図が十分に理解されないまま学界や民間からの批判にさらされる、(2)学界は現実の政策立案において採用されることのない政策論議を繰り広げる、(3)民間は政策の予測がつかないまま日々の事業に取り組まざるを得ない、という問題が起きています。

 学会や民間のシンポジウムやフォーラムを通じてさまざまな政策に関する意見交換が行われていますが、多くの場合、メディアへ引用されることを前提としているため、各人が組織の看板を背負った議論をせざるを得ず、個人ベースの率直な意見交換が行われていません。

 そこで、若手の研究者、政策担当者、民間の有志が集まり、情報通信政策について議論するために「情報通信政策研究会議(ICPC: Information and Communications Policy Conference)」を開催することにしました。これは、毎年米国で開かれている通信政策研究会議(TPRC:Telecommunications Policy Research Conference)をモデルとしながらも、わが国の実情に合わせたものです。TPRCと異なる点は、(1)若手をターゲットとする、(2)創発的な政策論議を重視する、(3)通信政策だけではなく情報政策も含める、という点です。学会やシンポジウムのように外に訴えかけるのが目標ではなく、むしろ、率直な対話を通じて政策への理解を深め、政策の基盤
となる理論を練り上げ、次世代の人材を育成する場にしたいと思っています。

より良い情報通信政策を求める有志のご参加をお待ちしております。

■お問合せ
ICPCに関するお問合せは下記までご連絡ください。

ICPCプログラム委員会
query@icpc.gr.jp

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2008.10.20

中央大学総合政策学部 卒業生の皆様へ

中央大学総合政策学部15周年記念事業のweb siteの公開が始まりました。
http://www.fps.chuo-u.ac.jp/15th/

26日の「『中大総政』卒業生の集い」は、私はあいにく出張の予定が入ってしまい参加できなくなってしまったのですが、ぜひ卒業生が旧交を温め、先生方との懇談するいい機会になればと思います。今後も、このような機会は設けられていくようですので、次の機会にはぜひ、参加したいと考えています。

また、今回の「卒業生の集い」をきっかけに、中央大学総合政策学部卒業生のネットワーク作りを進めようという話がでています。ぜひ、ひとりでも多くの卒業生の皆様のご協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。


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2008.05.07

最近の仕事

最近は、こんな仕事をしています。

■論文

「地域SNSサイトの実態把握、地域活性化の可能性」、情報通信政策研究プログラム研究成果論文、2008年3月。
http://www.officepolaris.co.jp/icp/2007paper/2007014.pdf


■執筆記事・原稿
「ネットコミュニティが地域を紡ぐ--地域SNSは何ができるか?(特集:地域ネットワーキングの現在→近未来)」、『月刊 ガバナンス』08年5月号、ぎょうせい。
http://www.gyosei.co.jp/home/magazine/gover/gover_08050.html

「地域情報化セミナー 最新の地域情報化と地方における情報産業企業の必要性(1)」、『荘内日報』、5月2日、荘内日報社。
http://www.shonai-nippo.co.jp/square/feature/dci/seminar0803.html


■連載 「「人をつなぐ」地域SNS~各地の地域SNS活用術」(『月刊 広報』)
http://www.koho.or.jp/publication/

「第1回 地域SNSに何ができるか(連載:「人をつなぐ」地域SNS~各地の地域SNS活用術))」、『月刊 広報』08年1月号、(財)日本広報協会。

「第2回 続々と立ち上がる地域SNSと、そこに集う人々(連載:「人をつなぐ」地域SNS~各地の地域SNS活用術))」、『月刊 広報』08年2月号、(財)日本広報協会。

「第3回 西千葉「あみっぴぃ」 ―豊かな「オフライン」を補完する「オンライン」(連載:「人をつなぐ」地域SNS~各地の地域SNS活用術))」、『月刊 広報』08年3月号、(財)日本広報協会。

「第4回 佐賀県「ひびの」 ―メディア志向の地域SNS(連載:「人をつなぐ」地域SNS~各地の地域SNS活用術))」、『月刊 広報』08年3月号、(財)日本広報協会。

■講演・パネルディスカッション等
「全国の地域SNS状況 地域で人をつなぐことの重要性」、『松阪市 地域情報化フォーラム』、2008年2月2日(土)、松阪市産業振興センター。
http://www.sns-matsusaka.jp/modules/news/news_view.phtml?id=11727

第2回 地域SNS全国フォーラムin横浜 実行委員長
http://plat.yokohama150.jp/902sns/
http://plat.yokohama150.jp/forum/

「最新の地域情報化と地方における情報産業企業の必要性」、『地域情報化セミナー「地方に求められる情報産業企業」』、2008年3月28日(金)、東北公益文科大学大学院ホール(鶴岡タウンキャンパス)。
http://www.shonai-nippo.co.jp/cgi/0/ad_vw.cgi

「地域を元気にするWeb2.0時代の市民メディアとは?」、『横浜市民メディア連絡会シンポジウム』、2008年4月12日(土)、横浜市市民活動支援センター。
http://www.hamakei.com/headline/3136/


■その他
調査報告書(中央省庁1件、地方自治体2件)を執筆しました。

■今後の予定
5月には国際大学GLOCOM『智場』と、『都市問題研究』に論文が掲載される予定です。また、地域SNSの研究で科学研究費(若手B)をいただくことになりました。科研費の研究も5月から本格化させます。

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2007.06.10

情報社会学会

昨日は多摩大のルネッサンスセンターというところで、情報社会学会の年次研究大会と総会がありました。

同じ「情報社会学」を志す人たちの発表をこれだけまとめて聞くのはなかなかありません。面白い発表あり、「えーそれだけ?」というものあり。しかし今回発表すらしていない僕は負け組です。人の発表を聞いているうちに、ああ今回応募しておけばよかったなと後悔の思いが強くなってきました。ぜひ来年は発表しようと思います。

で、僕自身は学会の運営委員として「学会活動のSNS化」についての説明をしました。情報社会学会ではSNSの開発をしていまして、試験運用中のものを紹介しながら、会員の皆さんに「学会活動のために必要な機能」などについてご意見・ご協力を求めたところ、いろいろな方から、たくさんのご意見をいただきました。さすが、情報社会学会です。


写真は本文とまったく関係なくて、我が家のベランダ農園のシソです。この写真はゴールデンウィークにとったもので、いまはもう少し大きくなっています。奥に見えるのは、種を埋めておいたら芽が出てしまった柿です。

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2007.03.06

地域メディア研究会

昨日は今年度第3回の地域メディア研究会(地メ研)@東京工科大学に参加。

地メ研は、2005年の夏に初めて参加して以来、僕の世界をぐーーんと広げてくれた、大事な研究会だ。ここで地域情報化、地域メディア、地方自治、コミュニティビジネス、、、、、、に取り組んでいる全国の方々と意見交換や情報交換をできるのがとっても刺激になる。今回も、東大の田中先生や調布市民放送局の長友さんなどと初めてお話しすることができた。

第1部「コミュニティの活性化」
・バスがなかなか来なくてちょっと遅刻したら、最初の学生さんの発表を数分しか聞けなかった。これは残念。4つほどの地域SNSの発言数を比較したうえで「地域SNSはmixiより盛り上がっていない」という結論で、それに対していいたいことはたくさんあるけど、ともかくこういう実証データはとても大事。後日、PDFファイルを送っていただいて勉強することにした。
・千代田区の印出井さんの率直な発言がとても素晴らしかった。
・いつまでも藤沢が最大の成功例として位置づけられるのは、僕らの視野が狭くなっているせいかもしれない。視点を変えたり広げたりする必要があるのではないか。

第2部「メディアミックス化する市民ポータル」
・中大の松野先生のプレゼンテーションが面白かった。動画編集の技術が身近になっていることを実感。そして学部の後輩にあたる学生たちがすごく頑張っているのも誇らしかった。

第3部「懇親会」
・最高。みえぢんさんとの議論がとても楽しかった。東京にいることや地域SNS情報のハブになっていることの意味をもっとよく考えたいと思う。それから、今朝になってみえぢんさんが「キーワード」「ビジョン」とおっしゃってたことの意味が分かってきた気がする。

写真は亀戸天神の梅と猫。本文と関係ないです。
Neko


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2007.01.12

「群れないという叡智」と「群れの力」

小飼弾氏のコラムが秀逸です。

【Watcherが展望する2007年】The Wisdom Not to Crowd
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20070107/258161/

このコラムが述べているようなことに、今とても興味がある。

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いままで僕が見てきたeデモクラシーとか地域のネットコミュニティの事例では、みんなで群れて合意を形成しようとしてきたけれども、そもそもなかなか合意なんて作れないし、出来上がった合意なるものも大抵たいした内容ではなかった。わりと当たり前の結論に収束することが多かったのではないかと思う。それでも、「議論に参加することが、結論の正統性を高める」という考え方や、議論を尽くすこと自体が重要という討議民主主義的な考え方もあるので、ネット上の合意形成というものにもまだ少しは期待していたところもあったのだ。

僕は「群れの力」と叡智をあまりきちんと分けておらず、混同していた部分がある。スマートモブズについての僕の議論などは特にそうだ。情報技術を駆使することで人は群れを作りやすくなり、しかも彼らは現実社会に対して力を持って、大統領を引き摺り下ろしたり(フィリピン)、大統領を生み出したり(韓国)するということを現実のものにしてきた。

けれどもその判断が正しかったのか、というと必ずしもそうではない。フィリピンや韓国で現地の人に聞くと、あの革命的な群衆行動に対して割と冷静に「あれは賢い選択ではなかったかもしれない」なんていう態度をとったりされる。つまり群れの力が引き起こした結果が、知恵としてどうか、と当事者も疑問に思っているのである。

スロウィッキーの『みんなの意見は案外正しい』にあるように、人々は他人の影響を受けず、独立して決断を下さなければ、群集智は現れてこない。独立した状態をどう作るか。群れないという叡智(The Wisdom Not to Crowd)をどう形にしていくか。色々考えたいことはたくさんあります。

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2004.10.26

唯愉(ゆいゆ)

昨日の『ディーンの失敗と「草の根の三乗」』を書いた後に、GLOCOMの丸田さんに話をしたところ、「唯愉(ゆいゆ)」という見方もある、というアドバイスをいただいた。たとえば地域情報化に取組んでいる人たちと「草の根の二乗」をしていると、人と協働していることが喜びや愉しみになって、目的の実現は副産物のようになってしまうというそうだ。つまり人と協働することが手段ではなく目的となるというのだ。

この話を聞いていて、カントの「君自身の人格ならびに他のすべての人の人格に例外なく存するところの人間性を、いつでもまたいかなる場合にも同時に目的として使用し、決して単なる手段として使用してはならない(人を手段ではなく目的として遇せ)」という話に似ていると思った。ちょっと違うかな。

もちろん、地域情報化はきちんとした成果を生み出しているけれど、それよりも人と協働する愉しみが原動力になっている、というのは分かる気がする。カントの話はともかく、「唯愉」論は情報社会を担う智民の特徴をとらえているといえるだろう。

実は、ディーンの運動が盛り上がったのに票に結びつかなかったことの説明として、クレー・シャーキーがこの話と似たような説明をしている、と公文先生の本でも紹介されていた。

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