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2012年7月

2012.07.08

「電子行政オープンデータ戦略」を具体化していくために

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電子行政オープンデータ戦略ができ、首相のコメントがあったことで、オープンデータは議論から実践フェーズに入ったといっていいだろう。追い風が吹いているのは本当に喜ばしい。

だけど、アイディアソン/ハッカソンをやってみて分かってきた課題もある。

「フューチャーセンター・セッション」+「アイディアソン」+「ハッカソン」

この手法は有効だと思う。色んな人を集めてダイアログをするとアイディアは出るし、エンジニアを交えることでプロトタイプを作るところまでいくことができる。エンジニア側から見ると、具体的な課題への理解が深い人や、多様な視点や長所を持った人々と一緒に作業することで、より実際のニーズに即した良いものを作ることができる。

これは今までにない経験で、とても高揚するし参加者の満足度が高い。しかも素晴らしいアウトプットが出来上がる。ぜひ、色いろなところで実践してみて欲しい。

ただし。

ではそれを誰が、どのように使えるサービスまで育てるのか、というところで大きな壁があるということも見えてきた。

そういう意味では、コンテストを開催して優秀作のビジネス化を支援していくとか、行政が実際の制度と連携できるよう改良にコミットするとか、もう一段先の仕掛けを考えていく必要がありそうだ。

昨年訪問したデンマーク政府の「イノベーションキャンプ」では、現行の年金受給者向けオンラインサービス等のユーザビリティを高めるための開発競争をチーム対抗で行なっていたが、その成果は(すぐさま反映する訳ではないが)サイトの見直しの際に反映するとのことだった。職員が参加しているどころか大臣まで顔を出していたのだから、おそらくそれは間違いないだろう。

行政がコミットすること(行政にコミットしてもらうこと)。やりっ放しにしないこと。この点が、先日の自分のようなディレクター的役割には注意点であるように思われる。


※写真は、先日訪問したスウェーデンの国会議事堂。

2012.07.07

電子行政オープンデータ戦略

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2010年9月、思いがけず政府のIT戦略本部・電子行政タスクフォースに構成員として参加させていただくことになって以来、最も力を入れてきた分野がオープンガバメント。政府のIT戦略(「新たな情報通信技術戦略」)は、

2013年までに、個人情報の保護に配慮した上で、2次利用可能な形で行政情報を公開し、原則としてすべてインターネットで容易に入手することを可能にし、国民がオープンガバメントを実感できるようにする。

と謳っている。
この公共データ活用(オープンデータ)について、様々な人々と、多くの時間をかけて議論や勉強を重ねてきた。そしてついにその成果が、「電子行政オープンデータ戦略」としてまとまった。

電子行政オープンデータ戦略(平成24年7月4日 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部決定)

そして、野田総理が次のようにコメントをした。

電子行政オープンデータ戦略については、行政の透明性・信頼性向上、新市場創出による経済活性化などの観点からこれもまた非常に重要でございます。今後、この戦略に基づき、公共データを積極的に公開し、その活用を促進するための具体的な方策を検討していただきたいと思います。関係大臣においては、所管するデータの公開について、積極的にご協力いただきますようにお願いいたします

…涙が出そうだ。
関係者の皆さんに本当に感謝している。ありがとうございます。

しかし。
これはまだメッセージ性の強い宣言であって第一歩に過ぎない。総理が述べているように、今後の取組みが重要である。オープンデータは実践フェーズに入ったということで、さらに取組みを続けていきたいと思う。