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2012.01.14

香港で、最近の政治・社会運動の背景をさぐる

今回の出張では、政治・社会運動とソーシャルメディアや新しいネットメディアの関係について、色々な人に話をうかがった。

ちょうど訪問する直前に、こんな事件があった。香港・尖沙咀(チムシャツイ)にあるドルチェアンドガッバーナ(D&G)の店舗で、人々が外から内部を撮影するのを禁止したところ、それに反発した人々が店の前に集まったり写真を撮ったりして抗議したというものだ。この呼びかけにはFacebookが活用されたという。

参考:
ふるまいよしこ「香港のモブ活動に思うこと」(ニューズウィーク日本版「中国 風見鶏便り」 )

このニュースに触れて、僕はこんなつぶやきをした。

「香港の一般庶民が周縁化され無視されていることに対する過敏反応」って気持ちは分からなくもないけど、それで外資企業へ抗議モブってのはつながりが悪い気が。でもそれが香港の現実なんですかね」

「あと、香港を中国の一部と考えれば周縁化されてるのかもしれないけど、グローバル経済の中ではそんなに周縁化されてないんじゃないかと想像したりするんだが、そんなことは無いのかな。全く不勉強なのでその辺は現地の空気を吸って考えてみようと思う」

これに対してふるまいさんが、

「中国国内と違って「外資だから」とか「日系だから」といった意味はないです」

と教えてくれた。そのおかげで外資排斥や反日といった背景ではないというのは分かったのだが、それでは何なのか、ということがわからなかかった。ふるまいさんのコラムを読んで、中国本土と香港の関係がベースにあるということが分かり、ジャスミン革命のような政治的不満と、オキュパイウォールストリートのような経済的不満が混在しているのではないかという印象を持った。

そこで、今回の出張ではこのD&G事件の現場へ実際に行ってみたり、会う人ごとに背景にあるものについてたずねたりして、自分なりに考えてきた。

現場へ行ってみると、数日経った後でも何人かの若者たちが店の入り口にいたずらをしたり、記念写真をとったりしていた。そして香港の独立系メデイアの人にいろいろな質問をぶつけてみると、今回のモブの背景には、にわかに経済力で香港を上回るようになった中国本土の人々へに対する複雑な感情、経済格差が広がっていることへの不満、フラッシュモブにありがちな「いたずら心」など色んなものがあることが見えてきた。

また、香港には色々な社会運動があって、たとえば近年の「菜園村事件(高速鉄道建設反対)」と「オキュパイ・セントラル」と「D&G事件」をとってみても、いずれも異質のものっだという。大陸(中国)との関係や経済格差への姿勢が異なっているし、参加している人々も違う。もちろん共通しているところもある。それは「民主」を求めているということだ。「参加」をしたい、自分達で主体的に物事を決めたい、ということ。これは政府の民主化を求める、というよりは「まちづくりに参加したい」、という感覚に近いようだ。

※長くなりそうなので、いったんここで区切り。続きはまたこんど

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