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2009年3月

2009.03.26

「本人識別ID」とプライバシー--官民はどう連携するべきか

2月に行ったシンポジウムについて執筆したレポートが日経BPのウェブに掲載されました。

「本人識別ID」とプライバシー--官民はどう連携するべきか
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090324/327081/?ST=govtech

 2009年2月16日に都内で開催されたNEC C&C財団シンポジウムにおいて、「地域の安心・安全のための情報化のあり方」と題するパネルディスカッションが行われた。本人識別IDや住民データベースの国内外の動向に詳しい専門家5人が活発な議論を交わした(庄司昌彦=国際大学GLOCOM主任研究員/講師)。

2009.03.22

地域SNS研究会な日

 金曜日、うちの職場に地域SNS研究会の方が二人もおいでくださいました。

まず、朝一番に来てくださったのが、かみなかさん@紀伊民報(みかん)。全国フォーラムでは「地域でお金をまわすには」の分科会でお話しいただいた内容の「その後」の動きなど、いろんな話を伺いました。「みかん」では、地域SNSのコミュニティの書き込みが地域情報サイトや新聞サイト、外部のお店のサイトなどといろんな形で連動しています。地域の情報基盤になるという意味で、紀伊民報さんは地域SNSの将来形を現実化しつつあるといえます。

そして午後イチに来てくださったのが、ゆうじんさん@知創空間(全国フォーラムに協賛してくださった富士通ソフトウェアテクノロジーズ)。厚木市のマイタウンクラブの近況や、知創空間の特徴、地域SNSとナレッジマネジメントなどについて、すごく刺激的な議論をさせていただきました。蓄積したデータを有効活用するSNS、世界中から情報を集めて知るるのではなく自分の内面を知るようなウェブへの期待、なんてことを私はぺらぺらとお話ししたんですが、お役に立てたのかどうかはよくわかりません。(すみません)

そんな訳で、一日に地域SNS研究会のお客様が2件もあるという珍しい日でした。新しい情報をいただいたり、考えさせていただいたりして、いい日でした。

2009.03.17

SNSの日記以外の機能

月曜日に、東京都老人総合研究所というところで地域SNSについて講演をした。某区役所の方々や製薬会社の方々、介護予防の専門家の方々などもいらっしゃって、いつもやる講演とはちょっとちがう雰囲気だった。健康情報の記録や活用、各自に応じた健康・医療・福祉情報の提供、地域のさまざまな機関との連携など、いろいろなアイディアをいただき、考えさせていただいたと思う。ありがとうございました。

こういう特定のテーマを持った方々とお話ししていて思うのは、地域SNSは日記以外の機能がまだまだイマイチだということ。

ターゲットを絞った地域情報の提供とか、ライフログの蓄積・活用とか、コマースとの連携とか、外部サービスとのID連携とか、もっともっと機能的に「やるべきこと」や「やれること」があると思うんだけれども、mixiの影響が強すぎるのか、OpenPNEを改造するのがリスキーなのか、最近はほとんど聞かなくなってきた気がする。

地域SNSではカーナビとの連携やアクトビラとの連携といった話はあるので、ないわけではないのだけれど、そういう大規模な話ではなくて、アイディアとちょっとした技術で実現できるイノベーションが、あまり出てこなくなってきている気がする。

これは、地域SNS全体の進化にとってまずいことかもしれないなぁと思ったりする。もちろん日記とコミュニティだけあれば十分、という地域もあるだろう。でも、すべての地域がそれだけでいいというはずはないだろう。

そういう意味でOpenPNEのオープンソーシャル対応には期待したい。ただ、地域SNSの側にあれを活用しよう、機能開発にチャレンジしようという意欲やアイディアがなければ仕方がないわけで、そのへんがどうなのか、ちょっと気になってきた。


※追記
ひとつ挙げるなら、最近、スティッカムの活用が各地の地域SNSで広がっているのは面白いと思う。体験の共有・コミュニケーションの同期というオフラインのメリットと、時間や場所を越えるというオンラインのメリットの両方をある程度得られるからだ。ただし、システム的な連携は弱いのでもう一歩、何か進歩があるといいと思う。

2009.03.01

地域SNS研究会合宿

日記を書くのが遅くなりましたが、先週末、地域SNS研究会合宿というイベントを開催しました。

一人の発表について1時間半ずつくらいじっくりお話しすることができて、とても充実した内容だったと思います。地域SNS全国フォーラムがユーザーのお祭りとして充実してきた(たぶん今度の第4回はかなり楽しいと思う)ので、研究についてはこういう合宿討議を続けていきたいと思いました。


2日間の合宿の皮切りは「下北沢ブロイラーSNS」の黒田さんが、これまでの経緯や特徴を説明しました。また下北沢ブロイラーSNSにスパムが来た時のログの解析も紹介され、スパマーの動きが手に取るように分かりました。下北沢ブロイラーSNSについては、私が「都市型の、ゆるやかな人間関係を狭い地域で実現する SNS」と位置づけ、トリ@名古屋大学さんが「意外に盛り上がっている」ことをデータで証明しました。

つぎに、榊原さんが「ラブマツ」の紹介をしました。ラブマツでは毎週オフ会(オン会)があり、SNS上ではほぼ全員が顔写真を掲載し、子供も参加しています。匿名性が低く、オンライン・オフラインで非常に活発なコミュニケーションをしていることが分かりました。こんなに「顔が見える」地域SNSが存在しているということがわかったのは、とても大きな収穫だったと思います。これは近いうちに取材に行きたいと思いました。

それから、名古屋大学の鳥海さんが、地域SNSの人間関係や盛り上がりを定量的に把握する研究を紹介しました。あみっぴぃ、モリオネット、下北沢ブロイラーSNSのデータを比較することで、地域SNS・小規模SNSの平均経路長(ある人からある人まで到達するのに必要なステップ数)、クラスタ係数(友達同士が友達である確率)、同類選択制(同類ごとに複数の塊になっているか、全体でひとつの塊になっているか)がよくわかりました。アクティブユーザー分析も、とても独創的な研究で、しかもわかり易く実際に使える研究だと思いました。この研究はとても参考になると思います。

そして最後に私がこれまでの研究を紹介し(詳細は省略)、「あみっぴぃ」の虎岩さんが最近のあみっぴぃの状況を紹介しました。あみっぴぃでは高知や秋田など県外からのアクセスが増えているんだそうです。

以上、ざっと合宿を振り返ってみました。
本当に充実した2日間でした。来年度も企画したいと思います。


※写真は亀戸天神の梅です(合宿とは関係ありません)。
Ume