« 復帰+早寝早起き | トップページ | 記念のマフラー »

2007.01.12

「群れないという叡智」と「群れの力」

小飼弾氏のコラムが秀逸です。

【Watcherが展望する2007年】The Wisdom Not to Crowd
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20070107/258161/

このコラムが述べているようなことに、今とても興味がある。

P1010856
いままで僕が見てきたeデモクラシーとか地域のネットコミュニティの事例では、みんなで群れて合意を形成しようとしてきたけれども、そもそもなかなか合意なんて作れないし、出来上がった合意なるものも大抵たいした内容ではなかった。わりと当たり前の結論に収束することが多かったのではないかと思う。それでも、「議論に参加することが、結論の正統性を高める」という考え方や、議論を尽くすこと自体が重要という討議民主主義的な考え方もあるので、ネット上の合意形成というものにもまだ少しは期待していたところもあったのだ。

僕は「群れの力」と叡智をあまりきちんと分けておらず、混同していた部分がある。スマートモブズについての僕の議論などは特にそうだ。情報技術を駆使することで人は群れを作りやすくなり、しかも彼らは現実社会に対して力を持って、大統領を引き摺り下ろしたり(フィリピン)、大統領を生み出したり(韓国)するということを現実のものにしてきた。

けれどもその判断が正しかったのか、というと必ずしもそうではない。フィリピンや韓国で現地の人に聞くと、あの革命的な群衆行動に対して割と冷静に「あれは賢い選択ではなかったかもしれない」なんていう態度をとったりされる。つまり群れの力が引き起こした結果が、知恵としてどうか、と当事者も疑問に思っているのである。

スロウィッキーの『みんなの意見は案外正しい』にあるように、人々は他人の影響を受けず、独立して決断を下さなければ、群集智は現れてこない。独立した状態をどう作るか。群れないという叡智(The Wisdom Not to Crowd)をどう形にしていくか。色々考えたいことはたくさんあります。

« 復帰+早寝早起き | トップページ | 記念のマフラー »

「学問・資格」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42540/13447106

この記事へのトラックバック一覧です: 「群れないという叡智」と「群れの力」:

« 復帰+早寝早起き | トップページ | 記念のマフラー »